一級建築士が書く、建築業界の転職とキャリアの話

丸の内 ライフ♥️
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「もうこんな会社辞めてやる!」
そう決めた当時は、不安で胸がいっぱいでした。

次の仕事も決まっていないのに辞めて大丈夫かな…と、
何度も自問自答したのを覚えています。

でも今思えば、あの決断のおかげで、
自分のペースで働ける日々が手に入りました。

ブラックな職場を辞める勇気初めての転職活動などをシェアします。
特に勇気が出なくて悩んでいる方、建築業界の方に刺されば嬉しいです。

設計職で頑張っても報われない日々

ちょいブラックな元職場の嫌な思い出

私が新卒で入社した某会社は、昭和気質が残っていて
根性論が大嫌いな私とは相性の悪い職場でした。

毎日の残業。オフィスに飛び交う怒号。
深夜でも休日でもとまらない電話とメッセージ。
短い納期と度重なる図面変更。

「若いうちは我慢が大事」「昔よりもましだよ」と言われ続けて、
残業や休日出勤をしてようやく仕上げた図面も
上長や施主の意向で180度方向性は変わり、また振り出しに戻る。

そんな毎日を繰り返していました。

退職を決めたきっかけ

辞めたい。でも転職活動する時間も体力も残っていない。
そんな毎日を7年続けるも、心も体もすり減り過労で体調を崩す日々でした。

今思えば、思考停止していたのだと思います。
途切れることのない仕事を精一杯こなすことで他のことを考えないようにしていました。

そしてある日、高熱と胃腸炎で仕事に行けなくなり
病院に行き、点滴を受けた瞬間――

「このままじゃダメだ。辞めよう」

それが、私がブラック企業を辞めようと決意した瞬間です。

“辞めてから探す”という決断

もう無理だと辞めようと決意してからの私の行動は早かったです。

いつもなら、体調不良で休みを取ったとしても1〜2日。
休み中も数時間ごとに携帯を確認してメッセージに応答。
完全に治りきってなくても出社。

のところを、1週間休みを取りました。
もちろん、周りから「どうした」「大丈夫か」の連絡はありますが
「体調不良です。」のみを伝えて、社用携帯を放置。

1週間まるまる、思考を整理する時間を取りました。
ここで、辞める決心ができなければ職場へ復帰しようと思っていましたが、
「これ以上ここで働きたくない」の心の声を冷静に受け止めることができました。

休み明け、2週間後に
上長に退職の意思を伝え、次の仕事が決まる前に会社を去りました。

正直、これはかなり勇気がいりました。
「転職先決まってないのに辞めるなんてヤバい?」って、
何度も何度も検索したり、ChatGPTに相談したりもしました。笑

でも、このままここで働き続けるビジョンはどうしても浮かばなかったのです。

初めての転職活動開始

私にとって大事なことを整理する

焦って転職先を探す前に一呼吸。
私の人生、働く上で大事にしたいことを整理しました。

・やりたくない仕事内容は?
・年収いくらなら納得できる?
・何時に家に帰れたら自分の時間がとれる?
・一番嫌だと思う環境は?
・大企業の肩書捨てられる?          などなど。

この作業が本当に大切だと思ったので、深堀りします。

やりたくない仕事内容は?

ここで考えるのは、「やりたくない仕事は何か」です。
というのも、「やりたい仕事は何か」を考えても私の場合あまり思い浮かばなかったからです。

ここで考えることは、
「設計」「施工管理」「見積もり」「用地仕入れ」などの役割でもなく
「ハウスメーカー」「ディベロッパー」「ゼネコン」「サブコン」とかの業種でもありません。

もっと小さな内容で、したくないことをたくさんあげていきます。
例えば、

  • 暑い中、屋根のないところで1日中外で作業するのは体力や肌的に嫌だ
  • 何度も軌道修正して0から書き直すのは嫌だ
  • 詳細図面を書くのは嫌い

全部当てはまるような仕事はないのは百も承知で
思いつくことをひたすらあげていくのが第一ステップです。

ある程度リストアップできたら、順位づけをします。

年収はいくらなら納得できる?

恥ずかしながら私は今まで支出管理をしっかりとしたことがなく、
どんぶり勘定で「これぐらいならボーナスでなんとかなるか」で生活してました。

まず、月々何にいくら使っていて、だいたいどれくらいの残業代が入ってきてて、
というのを、収支表を見える化しました。

そこから、必要な年収を割り出します。
この作業をすることで、
「年収が高いから」が理由で応募してしまうのにストッパーをかけることができます。

何よりもお金が大事だ、という人には必要ない作業かもしれないですが、
年収が高すぎる=ストレスフルへの逆戻り かもしれないので要注意です。

何時に家に帰れたら自分の時間が取れる?

これは、作業的に軽いものなので、私の思考回路をそのままのせます。

Q.平日、家に帰ってから自分の時間が取れたら何をしたい?
A.ヨガやピラティスに行きたい・自炊をしたい

Q.なら、何時に家に帰れればレッスンを受けれる?
Q.何時までに家に帰り着けば自炊頑張ろうって思える?

→これで、自分の耐えれる残業時間と通勤時間(職場と自宅の距離)がわかります。

一番嫌な環境は?

ここでのポイントは、「一番」と「環境」です。
それと、自分ではどうしようもない環境や風土について言語化できると
転職エージェントさんにも伝えやすいです。
また、ひとつだけに絞っておくことで、最終判断の際にゆらぐことが少ないかと思います。

ちなみに、私は「トップダウンの強い環境」です。

大企業の肩書捨てられる?

ある程度名の通った企業に務めていた人は、一度考えてみたほうが良いです。
大きい会社ってだけで、自分に自信が持てたり、人と接しやすくなったりしませんか?

完全に、私感なので気にしなくてもよいですが、
私は捨てられませんでした。ネームバリュー大事。

転職エージェントに相談する

まずは数社への登録がおすすめ

次に行ったのは、転職エージェントへの登録です。
ここで、おすすめするのは「数社に登録して情報収集すること」です。

友人のアドバイスで、私は3社登録。
3〜4社がちょうどよいかもなという実感です。

数社に登録する理由としては

  • 初めての転職だったので、偏った情報に頼りたくなかった
  • 転職エージェントによって持っている案件が微妙に違う

からです。

また、複数のエージェントさんと面談することで、
自分の中の軸がさらに明確になってきます。

建築業界の方は、建築業界に絞った情報が得られるので建築転職も候補の1つにおすすめです。

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エージェントを絞る

そのまま複数のエージェントさんとやり取りをし続けるのは労力がかかりすぎるので、
2~3回それぞれの担当エージェントさんと面談、案件紹介してもらった後に
私は、最終的にいちばんしっくり来た1つに絞りました。

しっくり来たを具体的にすると、

  1. エージェントさんとの面談で自分が伝えた条件にあった仕事を紹介してくれた。
    この紹介というのは、具体的な求人ではなく、こういった職種があるよとか。
  2. 面談内容から職務経歴書のタタキをつくってくれた。
    もちろん、自分で訂正や書き加えも必要だけどフォーマットがあるのがよかった。
  3. 求人に応募する段階でスケジュール感を提示してくれた。
    複数応募している企業がある時の面接の調整とか。

担当エージェントさんとの相性とでてきた案件で絞るというイメージです。

内定獲得。転職活動の終わり

最終的に、
とある会社 から無事に内定をもらい転職活動終了しました!

今は、穏やかな環境の中で自分のペースで頑張ることができています。

職場で、怒鳴る人はいませんし
一度会議で通った案件をトップダウンで白紙に戻されることも今のところありません。

定時で帰って自炊をしてみたり、週末は旅行したり。
以前では想像できないほど、「普通の毎日」が幸せだと感じるようになりました。

ハウスメーカー就職を考えている方へ

ちなみにですが、
この記事にはハウスメーカーを否定する気は全くありません。

環境が合わなかっただけで、職場や上司が変われば全然違うと思います。
仕事内容が嫌だったわけでもないです。

ハウスメーカーで働いて良かったと思う点を少しリストアップします。

  • たくさんの案件に携われる
  • 直接施主さんと打ち合わせ・提案することができる
  • 基本は型式認定なので設計図書作成の負担が小さい
  • メーカーのショールーム等に行く機会が多いので流行を知れたり自分の知識にもなる
  • 自分が担当したおうちが竣工すると本当に感動する
  • 直接、「ありがとう」を聞くことができる
  • 同期や同年代の社員が多いので休日も友達感覚で遊べる
  • 給料もそれなりにもらえます

もっと考えるとたくさん出てきて記事が何個か書けちゃうくらい、
よかったことや感謝、思い出もたくさんあります。

この記事だけで、ハウスメーカーを選択肢から除外するのはもったいないです。

まとめ

とはいえがむしゃらに働いていたあの頃は、
「精神的にも体力的にも全力以外は甘え」と思っていました。

でも今ならはっきり言えます。
無理しない働き方こそ、長く続けられる働き方。」

転職活動を通じて初めて気づきました。
“頑張る”の正解は、自分を犠牲にしないで頑張れる場所を見つけること。

初めての転職は怖かったけど、あの決断のおかげで今があります。

もし今、「もう限界かも」と思っている人がいたら、
一度立ち止まって、“自分にとっての頑張る”を見つめ直してみてほしいです。

まずは、行動することが大事です。
転職するかしないかは別として、転職活動はノーリスクなので
私のように切羽詰まっていなくても少しでも将来に不安を感じたら
転職エージェントに登録してみることが、新たな1歩になるかも。

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